新規上場申請のための有価証券報告書
(Ⅰの部)
株式会社MS&Consulting
目次
頁
表紙
第一部 企業情報 ……… 1
第1 企業の概況 ……… 1
1.主要な経営指標等の推移 ……… 3
2.沿革 ……… 6
3.事業の内容 ……… 7
4.関係会社の状況 ……… 12
5.従業員の状況 ……… 12
第2 事業の状況 ……… 13
1.業績等の概要 ……… 13
2.生産、受注及び販売の状況 ……… 15
3.経営方針、経営環境及び対処すべき課題等 ……… 16
4.事業等のリスク ……… 18
5.経営上の重要な契約等 ……… 23
6.研究開発活動 ……… 23
7.財政状態、経営成績及びキャッシュ・フローの状況の分析 ……… 23
第3 設備の状況 ……… 26
1.設備投資等の概要 ……… 26
2.主要な設備の状況 ……… 26
3.設備の新設、除却等の計画 ……… 27
第4 提出会社の状況 ……… 28
1.株式等の状況 ……… 28
2.自己株式の取得等の状況 ……… 41
3.配当政策 ……… 41
4.株価の推移 ……… 41
5.役員の状況 ……… 42
6.コーポレート・ガバナンスの状況等 ……… 44
第5 経理の状況 ……… 51
1.連結財務諸表等 ……… 52
(1)連結財務諸表 ……… 52
(2)その他 ……… 97
2.財務諸表等 ……… 98
(1)財務諸表 ……… 98
(2)主な資産及び負債の内容 ……… 110
(3)その他 ……… 110
第6 提出会社の株式事務の概要 ……… 111
第7 提出会社の参考情報 ……… 112
1.提出会社の親会社等の情報 ……… 112
2.その他の参考情報 ……… 112
頁
第二部 提出会社の保証会社等の情報 ……… 113
第三部 特別情報 ……… 114
第1 連動子会社の最近の財務諸表 ……… 114
第四部 株式公開情報 ……… 115
第1 特別利害関係者等の株式等の移動状況 ……… 115
第2 第三者割当等の概況 ……… 116
1.第三者割当等による株式等の発行の内容 ……… 116
2.取得者の概況 ……… 117
3.取得者の株式等の移動状況 ……… 117
第3 株主の状況 ……… 118
[監査報告書]
【表紙】
【提出書類】 新規上場申請のための有価証券報告書(Ⅰの部)
【提出先】 株式会社東京証券取引所 代表取締役社長 宮原 幸一郎 殿
【提出日】 2017年8月30日
【会社名】 株式会社MS&Consulting
【英訳名】 MS&Consulting Co., Ltd.
【代表者の役職氏名】 代表取締役社長 並木 昭憲
【本店の所在の場所】 東京都中央区日本橋小伝馬町4番9号
【電話番号】 03-5649-1185(代表)
【事務連絡者氏名】 取締役 経営管理本部長 日野 輝久
【最寄りの連絡場所】 東京都中央区日本橋小伝馬町4番9号
【電話番号】 03-5649-1185(代表)
【事務連絡者氏名】 取締役 経営管理本部長 日野 輝久
第一部【企業情報】
第1【企業の概況】
(はじめに)
当社グループの基幹サービスである顧客満足度覆面調査「ミステリーショッピングリサーチ」(以下「MSR」とい う。)は、2000年5月に株式会社日本エル・シー・エー(現 株式会社エル・シー・エーホールディングス)の外食産業 向けコンサルティングにおける調査ツールとして誕生しました。次第にMSRが拡大したことから、2008年5月に株式 会社日本エル・シー・エー(現 株式会社エル・シー・エーホールディングス)の子会社としてミステリーショッピング リサーチ事業(注)を営むことを目的に会社分割により設立された株式会社MS&Consulting(以下「旧MS
&Consulting(1)」という。)が当社の前身となります。旧MS&Consulting(1)は、設立後、順 調に業容を拡大していく中で、以下のとおり3回の組織再編を行い、現在に至っております。
(注)ミステリーショッピングリサーチ事業には、MSRをはじめとして、主にその活用を総合的にサポートするため のコンサルティング・研修などが含まれます。
(1) 旧MS&Consulting(1)設立後の主要株主の異動
当時、ミステリーショッピングリサーチ事業を展開していた株式会社日本エル・シー・エー(現 株式会社エ ル・シー・エーホールディングス)及びグループ会社は、業績が著しく悪化し、資金調達が必要となったため、順 調に業容を拡大しているミステリーショッピングリサーチ事業の売却を検討した結果、同事業を行うための子会社 旧MS&Consulting(1)を会社分割により設立して2008年5月27日に同社の株式を売却し、旧MS&C onsulting(1)は外食事業を営む株式会社ホッコクの完全子会社となりました。
(2) 北の丸パートナーズ株式会社による旧MS&Consulting(1)の吸収合併
外食業界のみならず、多種多様な業界へのサービス提供を拡大し、さらなる成長の可能性を捉えるため、2009年 3月30日に大和SMBCキャピタル株式会社(現 大和企業投資株式会社ならびにSMBCベンチャーキャピタル 株式会社)が組成したファンドであるNIFSMBC-B2007投資事業有限責任組合が保有する北の丸パートナーズ株式会社 の完全子会社となりました。
その後、北の丸パートナーズ株式会社は、2009年9月1日に旧MS&Consulting(1)を吸収合併し、 同日に株式会社MS&Consulting(以下「旧MS&Consulting(2)」という。)に商号変更い たしました。
(3) TMC BUYOUT3株式会社による旧MS&Consulting(2)の吸収合併
また、経営の自由度を維持しつつも、安定した株主の下で、より一層の成長を図ることを目的として、2013年5 月15日に東京海上キャピタル株式会社が組成したファンドであるTMCAP2011投資事業有限責任組合が保有するTMC BUYOUT3株式会社の完全子会社となりました。
その後、TMC BUYOUT3株式会社は、2013年10月1日に旧MS&Consulting(2)を吸収合併し、同日に株 式会社MS&Consultingに商号変更いたしました。
当社は、NIFSMBC-B2007投資事業有限責任組合からTMC BUYOUT3株式会社へ当社株式が譲渡される際に、「企業体質の 強化」「社会的な信用度の向上」「資金調達の多様化」を進め、「精神的に豊かな社会の創造」といった当社グループ が掲げる経営理念の実現に近づくためにも、将来的な当社株式の金融商品取引所への上場を最優先とする方針を現実質 株主である東京海上キャピタル株式会社と共有し、同社とともに目的の達成に取り組んでまいりました。
なお、当社の事業運営主体の変遷を図示いたしますと、以下のとおりとなります。
- 1 -
[事業運営主体の変遷図]
- 2 -
1【主要な経営指標等の推移】 (1)連結経営指標等
回次
国際会計基準
第4期 第5期
決算年月 2016年3月 2017年3月 売上収益 (千円) 2,444,722 2,641,168 税引前利益 (千円) 494,860 506,065 親会社の所有者に帰属する当期利益 (千円) 315,791 339,511 親会社の所有者に帰属する当期包括
利益
(千円) 312,988 327,962 親会社の所有者に帰属する持分 (千円) 2,633,782 3,023,526 総資産額 (千円) 3,652,174 3,917,289 1株当たり親会社所有者帰属持分 (円) 591.86 670.40 基本的1株当たり当期利益 (円) 70.96 75.98 希薄化後1株当たり当期利益 (円) 69.35 73.80 親会社所有者帰属持分比率 (%) 72.1 77.2 親会社所有者帰属持分当期利益率 (%) 12.8 12.0
株価収益率 (倍) - -
営業活動によるキャッシュ・フロー (千円) 179,320 254,428 投資活動によるキャッシュ・フロー (千円) △62,199 △16,556 財務活動によるキャッシュ・フロー (千円) △550,155 △123,228 現金及び現金同等物の期末残高 (千円) 904,453 1,019,112 従業員数
(人)
106 124
(外、平均臨時雇用者数) (35) (18)
(注)1.第5期より国際会計基準(以下「IFRS」という。)に基づいて連結財務諸表を作成しております。
また、2015年4月1日をIFRS移行日とした第4期のIFRSに基づいた提出会社の経営指標等を連結経営指標等とし て記載しております。
2.第4期及び第5期のIFRSに基づく連結財務諸表については、株式会社東京証券取引所の「有価証券上場規程」第 211条第6項の規定に基づき、太陽有限責任監査法人の監査を受けております。
3.売上収益には消費税等は含まれておりません。 4.千円未満を四捨五入して記載しております。
5.株価収益率については、当社株式は非上場であるため、記載しておりません。
6.従業員数は就業人員であり、臨時雇用者数(パートタイマー・アルバイト等)は、年間の平均人員(1日8時間換 算)を( )外数で記載しております。
7.当社は、2017年5月25日開催の取締役会決議により、2017年6月21日付で普通株式1株につき100株の割合で株 式分割を実施しております。1株当たり親会社所有者帰属持分、基本的1株当たり当期利益及び希薄化後1株当 たり当期利益につきましては、第4期の期首に当該株式分割が行われたと仮定して、当該株式分割後の発行済株 式数により算出しております。
- 3 -
(2)提出会社の経営指標等
回次
日本基準
第1期 第2期 第3期 第4期 第5期 決算年月 2013年3月 2014年3月 2015年3月 2016年3月 2017年3月 売上高 (千円) - 1,120,984 2,250,536 2,444,381 2,636,427 経常利益又は経常損失(△) (千円) △245 84,588 338,574 398,093 426,866 当期純利益又は当期純損失(△) (千円) △251 △107,942 170,506 209,605 237,078 資本金 (千円) 50 509,040 509,040 509,041 524,041 発行済株式総数 (株) 1 44,500 44,500 44,500 45,100 純資産額 (千円) △201 2,116,806 2,287,313 2,496,918 2,763,997 総資産額 (千円) 50 3,904,096 3,895,519 3,492,567 3,643,534 1株当たり純資産額 (円) △201,228.00 47,568.69 51,400.30 561.11 612.86 1株当たり配当額
(円)
- - - - 11,087
(うち1株当たり中間配当額) (-) (-) (-) (-) (-) 1株当たり当期純利益金額又は
1株当たり当期純損失金額(△)
(円) △251,228.00 △2,808.50 3,831.61 47.10 53.05 潜在株式調整後
1株当たり当期純利益金額
(円) - - - - -
自己資本比率 (%) - 54.2 58.7 71.5 75.9
自己資本利益率 (%) - - 7.7 8.8 9.0
株価収益率 (倍) - - - - -
配当性向 (%) - - - - 209.0
従業員数
(人)
1 94 101 102 120 (外、平均臨時雇用者数) (-) (15) (30) (35) (18) (注)1.当社は2013年3月4日設立のため、第1期は2013年3月4日から2013年3月31日となっております。
2.売上高には、消費税等は含まれておりません。
3.当社は従来、千円未満を切捨てて端数処理をしておりましたが、IFRSに基づいた連結財務諸表の端数処理に合わ せ、第4期より千円未満を四捨五入して記載しております。
4.潜在株式調整後1株当たり当期純利益金額については、第1期については、潜在株式が存在しないため記載して おりません。第2期から第5期の潜在株式調整後1株当たり当期純利益金額については、潜在株式は存在するも のの、当社株式は非上場であり、期中平均株価が把握できないため記載しておりません。
5.株価収益率については、当社株式は非上場であるため、記載しておりません。 6.第1期の自己資本比率においては、純資産額がマイナスのため記載しておりません。 7.第1期及び第2期の自己資本利益率については、当期純損失のため記載しておりません。
8.第1期から第4期の1株当たり配当額及び配当性向については、配当を実施していないため記載しておりませ ん。
9.従業員数は就業人員であり、臨時雇用者数(パートタイマー・アルバイト等)は、年間の平均人員(1日8時間換 算)を( )外数で記載しております。
10.第4期及び第5期の財務諸表については、株式会社東京証券取引所の「有価証券上場規程」第211条第6項の規 定に基づき、太陽有限責任監査法人の監査を受けておりますが、第1期、第2期及び第3期の財務諸表について は、当該監査は受けておりません。
11.当社は、2017年6月21日付で普通株式1株につき100株の株式分割を行っておりますが、第4期の期首に当該分 割が行われたと仮定し、1株当たり純資産額及び1株当たり当期純利益金額又は1株当たり当期純損失金額を算 定しております。
また、東京証券取引所自主規制法人(現 日本取引所自主規制法人)の引受担当者宛通知「『新規上場申請のため の有価証券報告書(Ⅰの部)』の作成上の留意点について」(平成24年8月21日付東証上審第133号)に基づき、第 1期の期首に当該株式分割が行われたと仮定して算出した場合の1株当たり指標の推移を参考までに掲げると、 以下のとおりとなります。
- 4 -
回 次 第1期 第2期 第3期 第4期 第5期 決算年月 2013年3月 2014年3月 2015年3月 2016年3月 2017年3月 1株当たり純資産額 (円) △2,012.28 475.69 514.00 561.11 612.86 1株当たり当期純利益金額又は
1株当たり当期純損失金額(△)
(円) △2,512.28 △28.09 38.32 47.10 53.05 潜在株式調整後1株当たり当期純
利益金額
(円) - - - - -
1株当たり配当額
(円)
- - - - 110.87
(うち1株当たり中間配当額) (-) (-) (-) (-) (-)
- 5 -
2【沿革】
年月 概 要
2000年5月 株式会社日本エル・シー・エー(現 株式会社エル・シー・エーホールディングス(注))において、外食 産業向けコンサルティングにおける調査ツールとして、顧客満足度覆面調査「ミステリーショッピング リサーチ(MSR)」の提供を開始
2002年5月 コンサルティングを受託した顧客企業のみへの付加的サービスだったミステリーショッピングリサーチ (MSR)の事業化に着手
2004年4月 顧客満足の先にある「顧客ロイヤルティ」とそれを生み出す組織の関連性を分析し、ボトムアップ型で サービス改善を進めるコンサルティング・研修ノウハウ「HERBプログラム」をリリース
2006年10月 2008年5月
2008年7月 2009年3月
2009年9月
2011年9月
2012年9月 2013年3月 2013年5月 2013年9月 2013年10月
2015年8月
2016年1月 2016年3月 2017年5月 2017年8月
外食産業において高い顧客満足度を実現する企業を表彰するイベント「外食クオリティサービス大賞」 を開始
東京都台東区に株式会社MS&Consulting(旧MS&Consulting(1))を会社分割 により設立
株式会社ホッコクの子会社となる 本社を東京都中央区に移転
東京都千代田区に北の丸パートナーズ株式会社を設立 北の丸パートナーズ株式会社の子会社となる
北の丸パートナーズ株式会社を存続会社として、旧MS&Consulting(1)を吸収合併、同 日、商号を株式会社MS&Consulting(旧MS&Consulting(2))に変更し、本社 を東京都中央区に移転
従業員満足度を、リーダーシップ、チーム環境、業務モチベーション、組織ロイヤルティの4つの観点 から明らかにする従業員満足度調査「サービスチーム力診断」をリリース
経済産業省主催「平成24年度 おもてなし経営企業選」事務局を受託 東京都千代田区にTMC BUYOUT3株式会社を設立
TMC BUYOUT3株式会社の子会社となる
経済産業省主催「平成25年度 おもてなし経営企業選」事務局を受託
TMC BUYOUT3株式会社を存続会社として、旧MS&Consulting(2)を吸収合併、同日、商号を 株式会社MS&Consultingに変更し、本社を東京都中央区に移転
国立研究開発法人産業技術総合研究所(産総研)と「サービス・ベンチマーキングによるサービスプロフ ィットチェーンの高度化」に向けた共同研究を開始
タイに子会社MS&Consulting(Thailand)Co.,Ltd.を設立 台湾に子会社台灣密思服務顧問有限公司を設立
経済産業省創設「おもてなし規格認証制度」認証支援事業者として認定される 一般財団法人日本情報経済社会推進協会よりプライバシーマークを取得
(注)株式会社日本エル・シー・エー(現 株式会社エル・シー・エーホールディングス)は、2008年5月16日付で会社分割 にて旧MS&Consulting(1)を設立し、その保有株式の全てを2008年5月27日付で株式会社ホッコクへ譲 渡し、当社との資本関係を解消いたしました。また、常務取締役渋谷行秀及び取締役日野輝久は、2008年5月16日付 で旧MS&Consulting(1)に出向し、2008年5月31日付の転籍によって株式会社日本エル・シー・エーを 退職、代表取締役社長並木昭憲及び専務取締役辻秀敏は、2008年6月20日付で株式会社日本エル・シー・エーの取締 役を辞任し、当社の経営に専念しております。
なお、株式会社エル・シー・エーホールディングスは、2009年5月18日に行った第三者割当増資に関して、関東財務 局長より「平成21年5月期に、土地及び建物等を現物出資財産とする第三者割当増資を行うに当たり、当該現物出資 財産を構成する土地及び建物の一部につき評価額を過大にし、投資不動産及び純資産額を過大に計上するなどしてい た」として、2013年12月19日付で有価証券報告書、四半期報告書等に係る訂正報告書を提出するよう命令が出され、 2014年2月6日に訂正報告書を提出し、2015年12月1日に株式会社エル・シー・エーホールディングスの株式は上場 廃止(東京証券取引所市場第二部)に至っております。
- 6 -
3【事業の内容】
当社グループは、顧客企業のサービスプロフィットチェーン(以下「SPC」という。(注))経営の実現に向け、顧 客満足度(CS)・従業員満足度(ES)の向上によるサービスの高品質化・高付加価値化を目的とした経営コンサルテ ィングを行っており、顧客満足度覆面調査「ミステリーショッピングリサーチ」(以下「MSR」という。)を基幹サ ービスとして、従業員満足度調査「サービスチーム力診断」及びコンサルティング・研修などの各種サービスを提供 しております。
MSRとは、マーケティングリサーチの一種で、当社グループのミステリーショッパー(以下「モニター」とい う。)が一般利用者として顧客企業の運営する店舗等を訪れ、実際の購買活動を通じて商品やサービスの評価を行う 顧客満足度調査のことであります。当社グループの覆面調査レポート(以下「レポート」という。)は、規定どおりの サービスが行われているかどうかのチェックを目的とした同業他社のものとは異なり、顧客店舗スタッフの働きがい を高め、サービス品質の向上を実現することを目的としており、レポートの活用促進に向けたコンサルティング・研 修へと繋がっている点に特徴があります。具体的には、コンサルティング・研修をとおして、レポートを活用しなが ら、店舗運営に関する現場オペレーションにまで踏み込んだアクションレベルの改善活動を支援しております。ま た、従業員満足度調査としてサービスチーム力診断を提供しておりますが、こちらも調査による現状把握に止まら ず、その後のコンサルティング・研修によって調査結果を従業員満足度の向上に繋げていく活動を支援しておりま す。
当社グループでは、更なる収益拡大のため、顧客基盤の拡大を目的としたサービスのラインナップ拡大と付加価値 向上を進めております。一方、継続性があるMSRで着実に収益が計上されるストック型のビジネスモデルを導入し ており、安定した収益基盤の構築も図っております。
なお、当社グループはミステリーショッピングリサーチ事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載を 省略しております。
(注)SPCとは、経営における売上や利益と、従業員満足度、顧客満足度の因果関係を示したフレームワークのこ とであり、従業員満足度向上→顧客満足度向上→業績向上→従業員満足度向上→・・・・の好循環サイクルを 指します。
(1) サービスの特徴
当社グループは経営コンサルティング会社から分社・独立する形で創業しており、経営コンサルティング会社 で培ったノウハウを生かした各種サービスを提供しております。
MSRでは、顧客店舗スタッフの働きがいやモチベーションを高め、自発的な改善活動に繋がるレポートを提 供することを重視しております。そのため、規定どおりのサービスが行われているかどうかを選択肢により評価 するチェック主体の調査票ではなく、自由記入のコメントを多用した調査票を導入しており、外食業界では料理
(味・温度・盛り付け)、小売業界では商品説明力や品揃え、自動車業界では自動車関連小売等におけるセール ススキル、美容業界ではカウンセリング力など、業界ごとに顧客満足度との相関性の高いものを評価項目に加え ております。さらに、その有効性を高めるために、調査の準備段階では担当コンサルタントが顧客企業とコミュ ニケーションを図り、顧客ニーズに合わせた調査企画・設計を行うほか、要望に応じて調査実施前・後のコンサ ルティング・研修を実施いたします。また、質の高いレポートを提供するため、専門の教育を受けたレポートチ ェッカーが、モニターの作成した全レポートに目を通し、コメント内容や評価との整合性などを確認、必要に応 じてレポートを作成したモニターへのヒアリング等を行うことで、コメントをより具体的かつ効果的なものにメ ンテナンスするなど、コメントの質・量ともにこだわった消費者目線のレポートを顧客企業へ提供しておりま す。2017年3月期には、国内において、MSRの顧客企業1,004社に対し年間21万回の調査を実施しております が、これまで蓄積した当該データを活用し、上述のような評価項目の設計や業界平均値等の比較対象データの提 供を行っております。
サービスチーム力診断は、リーダーシップ、チーム環境、業務モチベーション、組織ロイヤルティの4つの観 点で従業員満足度を調査するサービスであります。2011年9月のサービス開始から累計で36万件の調査実績があ り、当該蓄積データより算出された業界平均値や調査結果の高い企業・店舗等の平均値と比較することによっ て、顧客企業・店舗等の強み・弱みを知ることができます。
コンサルティング・研修では、MSRやサービスチーム力診断の調査結果をもとにボトムアップ型でサービス 改善を進めるノウハウ「HERBプログラム」を提供しております。同プログラムを通じてMSRを用いた改善 活動を顧客店舗に定着させ、店舗スタッフのモチベーション向上、働きがいのある職場作りを促進することで、 店舗スタッフの定着率向上、店舗スタッフが自発的にサービス品質の向上に取り組む環境構築に繋げておりま す。B2Cビジネスを営むサービス業をはじめ、多岐にわたる業界が当社グループのサービス提供対象となりま すが、当社グループでは、各種調査やコンサルティング・研修の質を向上させるため、業界特化チームを組み、 それぞれに精通することで、各業界特有の課題認識を捉え、解決に向けたノウハウの充実等を図っております。 現在、顧客基盤の拡大ならびに提供する一連のサービスが顧客企業の経営システムのインフラとして継続的に 利用されることを目指し、サービスのラインナップ拡大と付加価値向上に努めております。
- 7 -
サービスのラインナップ拡大においては、訪日外国人客の満足度向上を志向される顧客企業も増加しているこ とから、在日及び訪日外国人による覆面調査「インバウンドMS」のほか、2016年4月の障害者差別解消法の施 行を受け、障害者による覆面調査「ユニバーサルMS」のサービス展開を図っております。加えて、2017年3月 期にリリースした「カスタマーリサーチ」は、来店客からWEB上でタイムリーにアンケートを取得し、全営業 時間帯の店舗状況ならびに顧客満足度をリアルタイムに把握できるため、MSRとの併用により顧客満足度向上 施策の実行度やその有効性を高めることに役立つものと考えております。
サービスの付加価値向上においては、2015年8月より国立研究開発法人産業技術総合研究所と共同研究契約を 締結し、「サービス・ベンチマーキングによるサービスプロフィットチェーンの高度化」に向けた共同研究を実 施しております。本研究では、当社グループが保有する顧客満足度・従業員満足度データを分析することで、各 種調査手法を高度化するとともに、業種別のSPCの傾向や特色を明確化することができ、研究成果として得ら れた各種データを当社グループが提供するコンサルティング・研修に役立てております。その他、顧客企業の店 舗スタッフ個々の私有デバイスからレポートを閲覧し、そこから得た気付きを瞬時に発信・共有できるスマート フォンアプリ及びWEBサイト「MSナビ」を開発、2017年3月期よりサービス提供を開始いたしました。これ により、顧客店舗におけるレポートの活用状況を詳細に把握することができるようになったほか、サービスチー ム力診断やeラーニング等とも機能連携を図っており、従来はコンサルティング・研修で提供していたMSR活用 のための標準的なコンテンツを動画で提供することも可能となりました。
このような取り組みが功を奏し、多くの既存顧客より継続受注を獲得しており、毎期売上収益に占めるその割 合は約9割にも及びます。当社グループが国内でミステリーショッピングリサーチ事業を提供している業界別の 状況は下記の通りです。
業界
2017年3月期
主な業種・業態等 売上収益
(百万円)
売上収益に占める 既存顧客の割合
外食業界 1,080 93.8% 居酒屋、ファストフード
小売業界 518 75.0% ショッピングセンター
自動車業界 344 99.3% カーディーラー、サービスステーション
美容業界 247 93.8% 美容院、エステ
レジャー業界 165 95.7% カラオケ、ホテル
その他 186 - 金融、宿泊、行政(公共機関)等
(2) ミステリーショッピングリサーチ事業における「MSR」、「サービスチーム力診断」及び「コンサルティン グ・研修」の具体的詳細
① MSR
他のマーケティングリサーチ手法と比較した際、MSRの最大の特徴は、モニターが依頼を受けた後に実際に サービスを体験するという点にあります。MSRで提供するレポートには、一消費者であるモニターがサービス の利用前に抱いていた事前期待と実際のサービスを受けて感じた印象との差異を時系列で明らかにすることによ って、購買意欲、再来店意思、紹介意思といった結果から、それに至った経緯までを、心理状況の変化も交え詳 細に記述しております。
これによって規定どおりのサービスが行われているかはもちろん、その時々の状況によって異なるサービスの 実態、その時に行われたやり取りなどの具体的内容、サービスを受けた消費者の心象までを詳細に知ることがで きます。このためMSRは、主にサービス業の現場における課題把握調査、または顧客満足度調査の手法として 用いられます。
また、調査によって得られる「お客様の生の声」は、サービス業の現場で働く顧客店舗スタッフの働きがいを 高める重要な要素となり、顧客満足を大切にする組織風土を生み出し、サービス品質向上の土台を築くことに繋 がります。この土台があるとオペレーション改善が自然に進み、顧客満足度や生産性向上のために必要な改善を 続ける企業文化の醸成を促進させることができます。
MSRに取り組む顧客企業の多くは全店舗での調査実施を要望します。そのため、全国に店舗を有するナショ ナルチェーン等のニーズに対応するには、離島を含む調査対象店舗のある地域に数多くの登録モニターを確保し ておくことが重要となります。また、年齢や性別、これまでのサービス利用の有無等、限られたモニター属性で の調査を求められる場合があります。こうした様々な調査ニーズに対応するため、当社グループは、30歳・40歳 代の女性を中心として、日本全国に44万人のモニターを確保しております。モニター登録は、当社モニター専用 サイトの新規会員登録ページにて、利用規約や個人情報保護方針に同意の上、メールアドレスとパスワードを入
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力することで登録完了となります。その後、氏名・住所等の詳細な会員情報登録、なりすまし防止のための携帯 番号認証、調査モラル教育を目的としたWEBテスト受講などの手続きを行うことで、調査に応募することが可 能となります。
さらに、調査時にモニターが遵守しなければならない指定行動の多い調査などでは、モニターの質が強く求め られる場合もあります。そのため、選定されたモニターに対して調査上の留意事項等をまとめた調査マニュアル などを作成・配布する、レポート作成ノウハウをまとめた「レポートの書き方」やMVR(注1)として表彰した 優秀なレポートをモニター専用サイト上に掲載するほか、提出されたレポートを当社グループの定めるチェック 基準で評価し、その結果をモニターにフィードバックする等、モニター教育にも力を入れております。このレポ ート評価の結果は、モニターランクの付与基準となっております。モニターランク制度はモニターをダイヤモン ド、ゴールド、シルバー、ブロンズ、レギュラーの5階層に区分するものであります。上位階層に位置する程、 応募した調査へ優先的に当選するチケットがもらえる等、各種特典が設けられており、質の高いモニターの囲い 込みに役立たせております。加えて、少額謝礼の柔軟な支払対応を可能とするポイント制度(MSポイント)(注 2)を運用しており、調査への応募等に少額のインセンティブを付けるなどの施策により、稼働率の低いモニター のアクティブ化を図っております。
(注1)MVRとは“Most Valuable Report”の略称で、質の高いレポートを提出したモニターを表彰する賞で あります。
(注2)MSポイントとは当社が運営する独自のポイント制度であります。当社は、覆面調査を行った日本国内のモ ニターへの謝礼支払方法として、謝礼相当額をMSポイントとして発行しております。このMSポイント は、商品交換、ANAマイルや他ポイント(PeXポイント等)への移行、銀行振込による現金化が可能であり ます。
当社グループにおける国内の最近5年間のモニター数、モニターが年間で調査した店舗数及び総調査数は以下 のとおりとなります。
このような各種指標の堅調な推移に伴い、国内の売上収益に占めるミステリーショッピングリサーチ事業の割 合も年々上昇しており、2017年3月期では96.5%にまで及んでおります。
2013年3月期 2014年3月期 2015年3月期 2016年3月期 2017年3月期 モニター数(人) 379,906 389,746 396,507 417,519 439,194 年間調査店舗数(店) 54,867 57,046 61,150 63,807 63,297 年間総調査数(回) 160,737 166,427 175,916 189,051 209,663 ミステリーショッピングリ
サーチ事業の売上構成比
94.0% 94.0% 94.8% 95.7% 96.5%
MSRの概要は以下のとおりとなります。
<MSR概要図>
(ⅰ) 調査設計、システム登録 顧客企業の依頼内容に基づいて、調査フローや調査票などを設計し、調査企 画としてシステム登録する
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(ⅱ)(ⅱ)' モニター募集、応募、選定 モニター専用サイトにて調査企画を告知し、モニターを募集、応募者の中か ら適切なモニターを選定する
(ⅲ) モニター教育・サポート 調査前に、調査趣旨・間違い易いポイント・行動の注意点やレポートの書き 方等についてメールや電話を用いて教育・サポートする
(ⅳ) 覆面調査 モニターは一般利用客として調査対象店舗を訪れ、指定の調査条件に従い、 実際の購買活動をとおしてサービスを体験(調査)する
(ⅴ)(ⅴ)' レポート作成、提出 モニターは、モニター専用サイト上にて、実際に体験(調査)したサービスや その結果として感じた再来店意思や紹介意思について評価し、その理由や感 想等のコメントを交えてレポートを作成、当社グループに提出する
(ⅵ)(ⅵ)' レポートチェック、追記・
修正依頼、ヒアリング、メ ンテナンス
・一次チェックとして、モニターから提出されたレポートと証票(来店証明 となるレシート等)をチェックする
・二次チェックとして、評価の整合性やコメントの質・量が定められた基準 を満たしていることをチェックする
・基準を満たしていない場合には、メールでの追加記載・修正依頼、電話で のヒアリング等を実施しながら、充足されるまでレポートのメンテナンスを 行う
(ⅶ) レポート納品 顧客企業と合意した納期までに、顧客企業専用サイトにてレポートを納品す る。同サイトでは、レポートの閲覧のみならず、簡易な集計・分析も可能と なっている
② サービスチーム力診断
サービスチーム力診断は、従業員の働きがいやモチベーションに焦点を当て、リーダーシップ、チーム環境、 業務モチベーション、組織ロイヤルティの4つの観点から組織が抱える問題点を明らかにする調査です。サービ スチーム力診断の設問は、各種理論や当社グループのコンサルティング・研修をとおして成果が創出された組 織・チームの特徴をもとに設計されております。顧客店舗スタッフが負担なく回答できるよう設問数も必要最低 限に留めており、年に複数回実施し、短いスパンでタイムリーに自店舗の従業員満足度を確認できる仕様となっ ております。
過去累計36万件の調査実績があり、蓄積データより算出されたサービス業全体やその顧客企業が属する業界、 調査結果の高い企業・店舗等の平均値と比較することによって、顧客企業・店舗等の強み・弱みを知ることがで きます。当社グループでは、このような調査結果を活用し、組織改善のための支援設計からそれに準じたコンサ ルティング・研修の提供までをサポートしております。従来は、コンサルティング・研修の付加サービスとして 提供しておりましたが、従業員の働きがい向上に関連する分野は今後に大きな成長余地があると考え、独立した サービスとして提供するに至っております。
③ コンサルティング・研修
当社グループでは、MSRやサービスチーム力診断を活用した改善サイクルが顧客店舗においてスムーズに定 着するよう、調査とその結果に基づくコンサルティング・研修をワンストップで提供できるノウハウを有してお り、調査実施前・後で、顧客店舗のスタッフがポジティブに各種調査結果を捉えられるフィードバックのあり 方、顧客店舗のスタッフに自発的な改善活動を促す方法、多くの店舗に共通して見られる課題の解決策、顧客企 業内における優秀店舗の取り組み事例などを主なテーマとしたコンサルティング・研修を実施しております。
顧客店舗における、MSR及びサービスチーム力診断を活用しての改善サイクル例は以下のとおりとなりま す。
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<MSR及びサービスチーム力診断を活用しての改善サイクル例>
[事業系統図]
事業の系統図は次のとおりであります。
注1 当社は登録モニターにより覆面調査を国内顧客企業の店舗に対して実施し、レポートを納品、要望に応じ てコンサルティング・研修までを行い、国内顧客企業より調査費用等を受け取る。
注2 子会社も当社同様の業務を海外顧客企業に対して行う。
注3 登録モニターは、当社の依頼により国内顧客企業が経営する店舗に対して覆面調査を実施する。 注4 当社は覆面調査を行った登録モニターに対して、MSポイントにて謝礼を支払う。
注5 登録モニターは、子会社の依頼により海外顧客企業が経営する店舗に対して覆面調査を実施する。 注6 子会社は覆面調査を実施した登録モニターに対して、現金にて謝礼を支払う。
注7 当社は、提携先企業より新規顧客の紹介を受け、それに対して紹介料を支払う。
注8 当社は、顧客企業に対して納品するレポートのチェック等の一部を外部の会社に依頼し、その費用を支払 う。
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4【関係会社の状況】
名称 住所 資本金
主要な事業の 内容(注)1
議決権の所 有割合又は 被所有割合
関係内容
(連結子会社)
MS&Consulting(Thailand) Co.,Ltd. (注)2
タイ バンコク市
200万バーツ
ミステリーショ ッピングリサー チ事業
(所有) 49%
当社からの経営指導 資金の貸付
役員の兼任 2名
台灣密思服務顧問有限公 司
台湾 台北市
50万台湾ドル
ミステリーショ ッピングリサー チ事業
(所有) 100%
当社からの経営指導 資金の貸付
(注)1.セグメント情報の名称を記載しております。
2.持分比率は100分の50以下でありますが、人的及び資本的に支配しているため、子会社としたものでありま す。
3.当社の過半数の株式を所有するTMCAP2011投資事業有限責任組合(東京海上キャピタル株式会社が間接的に出資 を行っている法人)は企業会計基準適用指針第22号「連結財務諸表における子会社及び関連会社の範囲の決定 に関する適用指針」第16項(4)の規定により、連結財務諸表規則に基づく親会社には該当しません。なお、当 社が採用するIFRSにおいては、「第5 経理の状況 1 連結財務諸表等 連結財務諸表注記 31. 関連当事 者」に記載のとおり、当該組合が直近上位の親会社であり、最終的な支配当事者は東京海上キャピタル株式会 社であります。
4.当社は、最近日現在において特定子会社は有しておりません。
5【従業員の状況】 (1) 連結会社の状況
2017年7月31日現在
従業員数(人) 131 (15)
(注)1.従業員数は就業人員(当社グループからグループ外への出向者を除き、グループ外から当社グループへの出向 者を含む。)であり、臨時雇用者数(パートタイマー・アルバイト等)は、年間の平均人員(1日8時間換算)を ( )外数で記載しております。
2.当社グループは、ミステリーショッピングリサーチ事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載を 省略しております。
(2) 提出会社の状況
2017年7月31日現在
従業員数(人) 平均年齢(歳) 平均勤続年数(年) 平均年間給与(千円)
127 (15) 33.4 4.6 5,411
(注)1.従業員数は就業人員(当社から社外への出向者を除き、社外から当社への出向者を含む。)であり、臨時雇用者 数(パートタイマー・アルバイト等)は、年間の平均人員(1日8時間換算)を( )外数で記載しております。 2.平均年間給与は、賞与及び基準外賃金を含んでおります。
3.当社は、ミステリーショッピングリサーチ事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載を省略して おります。
(3) 労働組合の状況
当社グループの労働組合は結成されておりませんが、労使関係は円満に推移しております。
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第2【事業の状況】
1【業績等の概要】 (1) 業績
第5期連結会計年度(自 2016年4月1日 至 2017年3月31日)
当連結会計年度におけるわが国経済は、世界的な需要不足によるスロートレード、ブレグジット、トランプ米大 統領の就任に代表されるように、過度のグローバリズムからの転換期を迎え、内需拡大の重要性が増しているにも 関わらず、消費税増税後の消費低迷から回復できておらず、景気低迷下の緊縮財政も続いているため、未だ有効需 要の不足であるデフレを脱却できておりません。加えて、生産年齢人口の減少に伴う人手不足により、当社グルー プの主要顧客である内需型サービス産業を取り巻く環境は厳しい状況が続いております。さらに、東アジアの安全 保障環境も緊張が増しており、景気の先行きは依然として不透明な状況となっております。
このような環境下、当社グループの基幹サービスである顧客満足度覆面調査「ミステリーショッピングリサーチ (MSR)」をはじめとしたミステリーショッピングリサーチ事業は、前連結会計年度に比べ国内におけるMSRの 年間総調査数が10.9%増加したことに伴い、売上収益は8.8%増となりました。年間総調査数における業界別構成 では、当社グループの主要顧客である外食業界の割合が40.8%を占め、安定的な収益を獲得できたことに加えて、 小売及び自動車業界の調査数も順調に伸びており、金融や教育といった当社グループにおいては比較的新たな業界 における調査の拡大・浸透も進みました。
また、コンサルティング・研修においては、従業員満足度と顧客満足度の向上、ひいては生産性や業績の向上に 繋がる「HERBプログラム」の既存顧客における継続や拡大、新規顧客に対する導入が進んだほか、顧客企業の 従業員の定着率向上を支援するために店舗スタッフの働きがいの状況を把握するサービス業に特化した従業員満足 度調査「サービスチーム力診断」を12万件実施いたしました。
生産面におきましては、稼働率の低いモニターのアクティブ化、モニターランク制度におけるブロンズ以上モニ ターの囲い込み等を図ることで、モニターの少ないエリアでの調査やモニターが遵守すべき指定行動の多い調査へ の対応を行ってまいりました。また、業界ごとに営業人員と生産人員を混合した業界特化チームを編成、各業界に 精通し、業界特有の課題に製販一体となってアプローチしていくことで、生産性とレポート品質双方の改善に努め てまいりました。
管理面におきましては、将来的な上場を目指し、月次決算の早期化や適時開示体制の構築、全社的な内部統制シ ステムの充実など、経営管理体制の強化に努めてまいりました。
以上の結果、当連結会計年度の業績は、売上収益2,641,168千円(前年同期比8.0%増)、営業利益508,090千円(同 1.5%増)、税引前利益506,065千円(同2.3%増)、親会社の所有者に帰属する当期利益339,511千円(同7.5%増)とな りました。
なお、当社グループはミステリーショッピングリサーチ事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載 を省略しております。
第6期第1四半期連結累計期間(自 2017年4月1日 至 2017年6月30日)
当第1四半期連結累計期間におけるわが国経済は、前第4四半期連結会計期間に実質GDP+0.3%、名目GD P▲0.3%(6月発表速報)というデフレ型の経済成長となった以降も、4-5月の消費者物価指数(生鮮食品及びエ ネルギーを除く総合)が2ヶ月連続で前年同月比0%、家計調査(5月分速報)による消費支出(実質)も2ヶ月連続 で前年同月比マイナスになるなど、依然としてデフレから脱却できておりません。加えて、5月の有効求人倍率が 43年ぶりの1.49倍となったように、生産年齢人口の減少に伴う人手不足が深刻化しており、当社の主要顧客である 内需型サービス産業を取り巻く環境は厳しい状況が続いております。さらに、東アジアの安全保障環境の緊張も続 いており、景気の先行きは依然として不透明な状況となっております。
このような環境下、当社グループの基幹サービスである顧客満足度覆面調査「ミステリーショッピングリサーチ (MSR)」をはじめとしたミステリーショッピングリサーチ事業は、前第1四半期連結累計期間と比較し、国内に おけるMSRの調査数が32.3%増加したことに伴い、売上収益は17.2%増となりました。これは、比較的調査単価 の低い案件ではありますが、前連結会計年度において第2四半期連結会計期間にレポートを納品した一部の取引先 において、当連結会計年度は第1四半期連結会計期間に納品するスケジュールへと変更されたこと等が影響してお ります。
また、上場に向けた諸費用の増加や、調査数の増加に対応すべく、安定的なレポート生産体制の維持を図るた め、人員増に伴う労務費及びレポートチェック外注費の増加により、生産コストも先行して増加いたしました。
以上の結果、当第1四半期連結累計期間の業績は、売上収益576,517千円(前年同期比15.4%増)、営業利益90千 円(前年同期は営業損失4,099千円)、税引前四半期損失287千円(前年同期は税引前四半期損失4,699千円)、親会社 の所有者に帰属する四半期損失2,434千円(前年同期は親会社の所有者に帰属する四半期損失6,261千円)となりまし た。
なお、当社グループはミステリーショッピングリサーチ事業の単一セグメントであるため、セグメント別の記載 を省略しております。
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(2) キャッシュ・フローの状況
第5期連結会計年度(自 2016年4月1日 至 2017年3月31日)
当連結会計年度末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べて114,659千円増加し、1,019,112 千円となりました。
当連結会計年度における各キャッシュ・フローの状況とそれらの要因は次のとおりであります。 (営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、254,428千円の収入(前年同期比75,108千円増)となりました。これ は、税引前利益506,065千円、営業債権及びその他の債権の増加額147,610千円、法人所得税の支払額158,055千 円等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、16,556千円の支出(前年同期比45,643千円減)となりました。これは、 有形固定資産の取得による支出8,522千円、無形資産の取得による支出6,649千円等によるものであります。 (財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、123,228千円の支出(前年同期比426,927千円減)となりました。これ は、長期借入金の返済による支出153,228千円、株式の発行による収入30,000千円によるものであります。
第6期第1四半期連結累計期間(自 2017年4月1日 至 2017年6月30日)
当第1四半期連結累計期間末における現金及び現金同等物は、前連結会計年度末に比べ41,534千円減少し、 977,578千円となりました。
当第1四半期連結累計期間における各キャッシュ・フローの状況とそれら要因は次のとおりであります。 (営業活動によるキャッシュ・フロー)
営業活動によるキャッシュ・フローは、13,313千円の収入(前年同期は30,346千円の支出)となりました。これ は、営業債権及びその他の債権の減少額32,435千円、営業債務及びその他の債務の増加額94,748千円、法人所得 税の支払額88,802千円等によるものであります。
(投資活動によるキャッシュ・フロー)
投資活動によるキャッシュ・フローは、16,508千円の支出(前年同期比12,046千円増)となりました。これは、 有形固定資産の取得による支出12,262千円、無形資産の取得による支出4,246千円によるものであります。 (財務活動によるキャッシュ・フロー)
財務活動によるキャッシュ・フローは、38,307千円の支出(前年同期も38,307千円の支出)となりました。これ は、長期借入金の返済による支出38,307千円によるものであります。
(3) IFRSにより作成した連結財務諸表における主要な項目と、日本基準により作成した場合の連結財務諸表におけ るこれらに相当する項目との差異に関する事項
(のれんの償却に関する事項)
日本基準において、のれんの償却についてはその効果の及ぶ期間を見積り、その期間で償却することとしてお りましたが、IFRSではIFRS移行日以降の償却を停止しております。
この結果、IFRSでは日本基準に比べ、前連結会計年度及び当連結会計年度の連結包括利益計算書の「販売費及 び一般管理費」がそれぞれ138,993千円減少しております。
(ストック・オプションに関する事項)
IFRSでは、当社が未公開企業の時に発行したストック・オプションについて、ストック・オプションの公正な 評価単価に基づいて会計処理を行っております。
この結果、IFRSでは日本基準に比べて、前連結会計年度及び当連結会計年度の連結包括利益計算書の「販売費 及び一般管理費」がそれぞれ38,088千円及び31,782千円増加しております。
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2【生産、受注及び販売の状況】 (1) 生産実績
当社グループでは、販売実績のほとんどが生産実績であることから、記載を省略しております。
(2) 受注実績
第5期連結会計年度及び第6期第1四半期連結累計期間の受注実績をセグメントで示すと、次のとおりでありま す。
セグメントの名称
第5期連結会計年度 (自 2016年4月1日
至 2017年3月31日)
第6期第1四半期連結累計期間 (自 2017年4月1日
至 2017年6月30日) 受注高(千円) 前年同期比(%) 受注残高(千円) 前年同期比(%) 受注高(千円) 受注残高(千円) ミステリーシ
ョッピングリ サーチ事業
2,801,797 109.1 1,030,168 107.9 695,370 1,078,126
合計 2,801,797 109.1 1,030,168 107.9 695,370 1,078,126 (注)1.当社グループの事業は、ミステリーショッピングリサーチ事業の単一セグメントであります。
2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
3.IFRSに基づく金額を記載しており、千円未満は四捨五入して記載しております。 4.受注残高には、翌連結会計年度に売上収益となる見込みの金額を記載しております。 5.子会社においては、受注から納品までの期間が短いため、上記金額に含めておりません。
(3) 販売実績
第5期連結会計年度及び第6期第1四半期連結累計期間の販売実績をセグメントで示すと、次のとおりでありま す。
(単位:千円)
セグメントの名称
第5期連結会計年度 (自 2016年4月1日
至 2017年3月31日)
前年同期比(%)
第6期第1四半期連結累計期間 (自 2017年4月1日
至 2017年6月30日) ミステリーショッピングリサーチ事業 2,641,168 108.0 576,517
合計 2,641,168 108.0 576,517
(注)1.当社グループの事業は、ミステリーショッピングリサーチ事業の単一セグメントであります。 2.上記の金額には、消費税等は含まれておりません。
3.IFRSに基づく金額を記載しており、千円未満は四捨五入して記載しております。
4.主要な販売先については、いずれも100分の10未満であるため、記載を省略しております。
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3【経営方針、経営環境及び対処すべき課題等】
文中の将来に関する事項は、本書提出日現在において、当社が判断したものであります。 (経営方針)
多くの従業員が働きがいを持てば、その企業は安定的に高い顧客満足度と業績成果を生み出せます。その結果、従 業員の更なる成長に向けた教育や福利厚生の充実等に投資が回り、より一層の働きがい(従業員満足)に繋がる好循環 サイクル、SPCが形成されます。
当社グループは、顧客企業において、このSPC経営を実現することで、従業員と消費者、消費者と企業、企業と 従業員を最適に結び付けるサービス提供を通じ、「精神的に豊かな社会の創造」に貢献することをミッションとして おります。
その実践のために「社員第一主義」、「顧客中心主義」、「社会的に価値ある事業を行う」という3つの経営指針 を設けており、これらの指針に基づき顧客企業に対して調査からコンサルティング・研修までの各種サービスを提供 してまいります。
(経営環境)
当社グループの対象とする覆面調査市場へは現在も新規参入が続いており、今後の競争はこれまで以上に激しくな るものと想定しております。
一方で、顧客であるサービス業を取り巻く経営環境は、デフレや人手不足等により依然として厳しいため、当社グ ループにおいても事業拡大に向けては、相応の努力を要する状態がしばらくの間続くものと思われます。
しかしながら、同時に、当社グループに期待される使命や役割は、より一層大きなものとなるため、当社グループ が掲げる経営理念「精神的に豊かな社会の創造」の実現を目指し、価格競争から付加価値競争への脱却・人手不足問 題への対応をはじめとした顧客企業の経営課題解決に繋がる効果的な支援を行ってまいる所存であります。
(対処すべき課題)
当社グループの基幹サービスである一般消費者(モニター)による顧客満足度覆面調査「ミステリーショッピングリ サーチ(MSR)」は、様々な業種への拡大と浸透、従来よりも難度の高い調査への対応力強化によって着実な成長を 続けております。
現状に留まることなく、当社グループが掲げる経営理念「精神的に豊かな社会の創造」の実現に向け、更なる経営 の安定化を進めるべく、以下の6項目について重点的に取り組んでまいります。
(1) モニターの囲い込みと拡充
当社グループは、日本全国に44万人のモニターを保有し、幅広いエリアや属性をカバーしておりますが、一方で 顧客ニーズも徐々に多様化しており、それらを満たす将来的なモニターの量の十分性には課題があると考えており ます。例えば、モニターの少ないエリアに出店しているナショナルチェーン等の調査や、モニター自身が会員とし て数カ月間に亘るサービスを体験したうえでレポートを記入するといった調査など、以前にはない難度の調査が求 められるケースもございます。
そのため、今後は効果的な広告宣伝等の実施により当社グループの認知度・信用力向上を図り、登録モニター数 の拡充に注力することで、今後もより多様化の進むであろう顧客ニーズを満たすモニター基盤の形成に努めてまい ります。
(2) レポートの品質向上
当社グループでは、標準的に1レポート当たり7問程度のフリーアンサー設問を設けており、1問当たり200~ 300字程度のコメントが記載されるため、全体で1,400~2,100字程度の「お客様の生の声」が届けられますが、自 店のサービス向上を念頭に、顧客店舗のスタッフが自発的な改善アクションを検討・実行するには、何より正しい 評価とその評価理由が明確に伝わるレポートが求められています。今後もより一層有効にレポートを活用いただく 上で、レポート品質の向上ならびにその担保が引き続いての課題と認識しております。
そのため、今後は、レポート評価結果に関するモニターへのフィードバック内容の充実、モニター向けレポート 作成方法やレポートチェッカー向けレポートメンテナンス方法のeラーニングコンテンツ化など、レポート品質の 向上ならびにその担保に資する仕組みの充実に努めてまいります。
(3) 既存業種の深耕と新規業種への参入
当社グループの顧客は、外食、小売、自動車、美容、レジャーなどを中心として多岐に亘っておりますが、更な る成長に向けては、これらに加え、金融、宿泊、行政(公共機関)等においても一層の取引深耕を図っていくことが 課題と考えております。また、非店舗ビジネスである宅配、通販といった業種にもサービス向上を目的とした調査 ニーズは存在していると思われますので、こうした業種への参入も課題であると認識しております。
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そのため、今後はネットマーケティングへの投資を行い、リスティング広告の拡充や法人向けサイトのリニュー アルなど、様々な業種からの受注拡大に努めてまいります。
(4) 成長に伴う人材の確保・教育
当社グループは、今後もミステリーショッピングリサーチ事業を成長のエンジンとして拡大していくことを志向 しており、その支えとなっているものが、主にSPC経営の実現に向け、MSRをその仕組みの中心に据えた経営 システムのインフラ構築と定着化に関するコンサルティング・研修であると捉えております。しかしながら、経営 システムのインフラ構築と定着化をトータルコーディネートできる人材の育成には相応の時間がかかるため、MS Rの成長に合わせたコンサルティングニーズの増加に対応できる人材を確保・育成することが課題と認識しており ます。また、場合によっては、MSRの成長に伴う調査数の急激な増加に合わせてレポート生産管理を行う人材の 確保・育成も課題となるであろうことが想定されます。
そのため、今後はコンサルティングや生産管理業務に携わる人材の確保・育成が成長のボトルネックとならない よう、顧客ニーズの動向を注視しながら、それに見合った人材確保と適正配置、ならびに早期の成長を期待できる OJT機会の充実に努めてまいります。
(5) サービスの付加価値向上
顧客ニーズの多様化を背景として、覆面調査市場で展開される各社サービスの価格・機能別の棲み分けが進んで いるため、競合他社の動向を注視しながら、当社の提供する各種サービスの差別化を図っていくことが課題と認識 しております。
そのため、今後はMSナビを各種サービスのプラットフォームと位置付け、MSR結果、サービスチーム力診断 結果をはじめ、業種別、顧客企業別、店舗別、個人別に取得するデータ領域を拡大することで、新たな機能の開発 ならびに連携・強化を行い、サービスの付加価値向上を目指してまいります。また、コンサルティング・研修にお いては、MSRによって得た「お客様の生の声」をもとに店舗での改善活動を行い、従業員満足度や顧客満足度の 向上、ひいてはリピート客の増加等による業績向上に繋げるHERBプログラムのノウハウ開発・蓄積を継続して 行う一方、公募型オープン研修の「店長塾」などによりノウハウ受講者の拡大を図ってまいります。
(6) 海外事業における顧客基盤の拡大と収益のストック化
ここ数年、アジアを中心に海外展開を図る顧客企業からMSRを現地にて実施したいとのニーズが増え、日系企 業の進出が著しいタイと台湾にて、各国に進出している日系企業や現地企業からのオーダーに基づき、MSRやH ERBプログラムのサービス提供を開始しておりますが、両国での事業展開においては、継続的にMSRを実施で きる顧客基盤の拡大と収益のストック化を図っていくことが当面の課題と認識しております。
そのため、今後は現地語版のMSRサイトの開発を行うことで、日本同様のビジネス展開を可能とする根幹のイ ンフラ構築に取り組んでまいります。
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4【事業等のリスク】
当社グループの業績、株価及び財政状態等に影響を及ぼす可能性がある事項には、以下のようなものがあります。 また、必ずしも事業等のリスクに該当しない事項についても、投資者の投資判断上、重要であると考えられる事項に ついては、投資者に対する情報開示の観点から積極的に開示しております。当社グループは、これらのリスク発生の 可能性を認識したうえで、発生の回避及び発生した場合の対応に努力する方針でありますが、当社の株式に関する投 資判断は、以下の記載事項及び本項以外の記載内容も併せて、慎重に検討したうえで行われる必要があると考えてお ります。
なお、以下の記載のうち将来に関する事項は、将来において発生の可能性があるすべてのリスクを網羅するもので はなく、本書提出日現在において当社が判断したものであります。
(1) モニターの確保について
当社グループのミステリーショッピングリサーチ事業を成長させていくに当たり、求められる調査地域に求めら れる属性のモニターを擁するためには、日本国内の各都道府県及びサービスを展開しているタイ及び台湾における モニターを需要とマッチした適正人数まで増加させていく必要性が生じます。そのため、効果的な広告宣伝等の実 施により、適切にモニター数の拡充を図りつつ多様化する顧客ニーズへの対応に努めてまいりますが、需要の急激 な増加、求められる調査地域やモニター属性の偏り等により、顧客ニーズに適合したモニターが十分に確保できな い場合には、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(2) 競合との価格競争による粗利益率低下リスクについて
現在、ミステリーショッピングリサーチ事業全体としての粗利は堅調な推移を継続しておりますが、同業他社と の競合が激化傾向にある業種では値引き要請を受けることもあり、そのような業種の顧客企業に対する業績依存度 が高くなると、粗利益率低下リスクが生じる可能性があります。
(3) システム開発及び改善・保守について
当社グループでは、MSRにおいて、パソコンから操作可能な自社開発によるレポート生産管理システムを活用 しております。
今後も海外展開も含めたサービスの拡充、品質の向上及び業務の効率化等を図るため、システム開発及び改善、 保守に関わる投資を積極的に行ってまいります。しかしながら、これらに想定外の遅れやトラブル等が発生した場 合、関連コストが増大するなど、当社グループの経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
(4) システム障害について
当社グループは、MSRのレポートの生産や調査結果の納品、顧客企業による調査結果の分析、活用等のために 情報システムやインターネット等を利用しております。
そのため、自然災害、火災や停電等の事故、プログラムやハードの不具合、コンピュータウイルスやハッカー攻 撃、外部からの不正アクセス等により、システム障害が発生した場合、当社グループの業務やサービス提供の停 止、重要なデータの喪失、当社グループのブランドイメージや社会的信用の低下、対応費用の発生、当社グループ のサービスに対する報酬の減額等により、当社グループの事業、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があ ります。
(5) 人材の確保及び育成について
当社グループにおいては、コンサルティングや生産管理業務に携わる人材の確保・育成が不可欠となっておりま すが、そのような人材の確保・育成ができない場合またはそのような人材が社外に流出した場合には、当社グルー プの業務運営や経営成績及び財政状態に悪影響を及ぼす可能性があります。
(6) 提供する情報等の正確性について
当社グループのサービスにおいて、顧客企業に対して提供する情報または分析の真実性、合理性及び正確性は非 常に重要であります。
したがって、当社グループが分析のために収集した情報に誤りが含まれていたこと等に起因して顧客企業に対し て不正確な情報を提供する場合や、不正確な情報を提供していると誤認される場合には、当社グループの受注案件 数の減少、ブランドイメージや社会的信用の低下、当社グループに対する損害賠償請求、当社グループのサービス に対する報酬の減額等により、当社グループの事業、経営成績及び財政状態に影響を及ぼす可能性があります。
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